皆さん、こんにちは。院長の千々岩です。

ここ最近、急に寒くなってきて、痛みやしびれなどの症状が悪化したり、メンタル面の落ち込みを訴える患者さんが多くなってきています。こういう時、漢方薬の衣替えを行い、患者さんを温める治療ができるのも当クリニックの強みです。

ちなみに体が冷えると、どんな問題が出てくるのでしょうか？一つには、体内の臓器の活動が悪くなることで、消化・吸収のプロセスに問題がでてきます。この結果、胃もたれや食欲の低下、下痢や便秘など便通異常が出現しやすくなってしまいます。

また、一番恐ろしいのは免疫力の低下です。

免疫力とは読んで字のごとし、「疫（病気）を免れる」力。具体的には白血球など、ウィルスや細菌などの病原微生物の侵入から、我々の体を守ってくれるガードマンともいえる存在です。

この免疫力、実は体温による影響をかなり受けてしまうのです(;^ω^)…。私たちが風邪やインフルエンザに罹ったときに、熱が上がってしんどくなりますが、この発熱という現象も、実は私たちの免疫細胞を活性化させるための現象という側面があるのをご存じでしょうか？一説には、平熱から１℃体温が上がると免疫力は５～６倍に跳ね上がり、１℃下がると免疫力は３０％下がるとも言われています。

確かに風邪の時の発熱や関節痛はしんどいものですが、あまりにお手軽に解熱鎮痛剤を使うのは、逆に細菌やウィルスが生存し続ける原因にもなりかねません。（風邪に漢方薬がいいのは、このことにも関係するのですが、この話はまた別の機会に…）

話がそれました(;^_^A。　

一言に身体の冷えといっても、末梢の冷えタイプ（手足のみ冷える）から、冷えのぼせタイプ（足は冷えるが、顔はのぼせる）、最後に全身タイプ（体の内側から冷えている）に大別されます。

末梢の冷えには、当帰や川芎、冷えのぼせには桂枝（シナモン）、全身タイプには乾姜や附子といった生薬が含まれた漢方薬が、適応となります。

特に全身タイプの冷えでは、冷えによる不快感だけではなく、気分の落ち込みや不安などの精神症状を引き起こすことにもつながり、抗うつ剤だけでは改善が見られない、「治療抵抗性うつ」の一因ともなります。

まさに「体が冷えれば心も冷える」ということにも繋がりますので、寒くなるとともにメンタル面の不調を感じられた方は、是非当クリニックにご相談ください(^_-)-☆