漢方エキス剤を効かせるコツ
皆さん、こんにちは。院長の千々岩です。
漢方薬は大きく二つの種類に分けられることをご存じでしょうか?
一つは煎じ薬、もう一つがエキス剤です。
煎じ薬は、複数の生薬をぐつぐつと水から煮出して、スープ化したものを指します。
一方、エキス剤はこのスープをインスタントコーヒーのように乾燥化させて、粉末状にしたものを指します。
患者さんのお話を聞いていると、漢方エキス剤を粉薬のように水で流し込んで服用している患者さんが結構少なくないようです。
でも、これってとても勿体ない飲み方なんです(;^_^A。
例えば皆さんが、インスタントコーヒーの粉末を口の中に入れて、それから水で流し込んだ後に、「やっぱコーヒーのアロマは違うぜ… (`~´)y-~~~」なんて言っているのを聞くと、すっごく嘘くさいですよね(笑)。
インスタントであろうと、コーヒーやスープの香りや風味を十分に味わうには、いったんスープに戻すことが必要です。
そして漢方薬の場合、この香りを嗅ぐことも治療の一部になるのです。
例えばアレルギー性鼻炎の患者さんが、香蘇散(こうそさん)エキスの蒸気を嗅いでいると、鼻が通るようになったりもしますし、嗅神経の刺激を通してリラックス効果を得ることもできます。
要するに漢方薬はアロマテラピーも兼ねているということがお分かり頂けたでしょうか?
また、風邪や「冷え」の改善に用いる漢方薬では、体内を温める熱薬(乾姜や附子etc)が配合されている為、薬効を高めるために、熱エネルギーを取り込んだ方が病状の改善に有利となります。
「漢方薬なんて、あまり効かないよ」と思っているそこの貴方!
まずはエキス剤をお湯に溶かして(100mlくらいのお湯で結構です)、薬湯として服用してみてはいかがでしょうか? ( ^^) _旦~~