ストレスとシン・ウルトラマン|はこざき漢方内科・心身医療クリニック|JR箱崎駅から徒歩3分

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ストレスとシン・ウルトラマン

皆さんこんにちは。

先日、私は話題の映画、「シン・ウルトラマン」を観に行きました。

幼稚園の時には「ウルトラマン博士」と呼ばれ、ウルトラマンの絵本でカタカナを覚えたという私なのですが、特に好きだったのが初代ウルトラマンでした。

Simple is bestを体現した洗練されたフォルム、弥勒菩薩を彷彿とさせるアルカイックなマスク、やはり元祖は違います(❁´ω`❁)。

この初代ウルトラマンが、最新の特撮で蘇ったともなれば、観に行かない訳がありません!(まさにオッサンホイホイ…。)

ネタバレ防止のため内容には触れませんが、初代ウルトラマンのオマージュをふんだんに盛り込みながらも、スタイリッシュかつ原作愛に溢れた、大人の鑑賞にも耐えうる特撮映画に仕上がっていました(^^♪

さて、このウルトラマンシリーズですが、皆さんご存じのように地球での活動時間は、基本3分間と限られており、怪獣との戦いが長引くと、胸のカラータイマーが光り出し、活動限界が近いことを知らせます。

ちなみにこの描写、心療内科医の立場からすると、生体におけるストレス反応そのまんまなのですよね(*^ω^*)…。

今から約86年前、「ストレス学説」を発表したカナダの生理学者、ハンス・セリエによると、動物に様々なストレスが加わる際、ストレス反応は次の3つのフェイズを辿ることが明らかになっています。

Phase1 警告反応期

Phase2 抵抗期

Phase3 疲憊期 

以下、分かりやすいように ストレス=怪獣 生体の抵抗力=ウルトラマンと例えます。

まず、最初の警告反応期においては、生体のエネルギーは十分に残されている為、怪獣(ストレス)とウルトラマン(抵抗力)の戦いも、激しい様相を呈します。

例えば、インフルエンザウィルスが体に侵入した際も、心理的ストレスが加わった際も、我々の体では交感神経系にギアが入り、発熱や痛みといった生体防衛反応が活性化します。この際、アドレナリンコルチゾルといった、ストレスホルモンが大量に分泌されるのが特徴です。

警告反応期で、怪獣(ストレス)を制圧できなければ、次の抵抗期へとステージが進みます。

この時期、ウルトラマン(抵抗力)と怪獣 (ストレス)の実力は伯仲しており、生体は一見、環境に適応しているように見えます。しかし、正面の怪獣(ストレス)に対してはしっかり防衛できていても、別種のストレスに対しては脆いのが、特徴でもあります。(例 試験期間中に風邪をひく)

そして、抵抗期でも怪獣を撃退できない場合、戦いは最終ステージの疲憊期までもつれこみます。

このステージでは、ウルトラマン(抵抗力)はかなり消耗しきっており、カラータイマーも赤へと変わり、点滅しています。

生体反応も軒並み弱くなっており(体温低下 副腎機能低下)、このまま時間が経過すれば、待っているのはすなわち「死」です。

 

このように、ウルトラマンと怪獣の戦い(生体防衛反応)には、様々な様相があり、それに合わせてストレス病も様々なタイプのものが出現してくるわけですが、これについてはまたの機会にでも触れることにします。それでは今日はこの辺で(^^♪

 

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