紫蘇とロゴマーク
- 2022年7月10日
- 漢方内科
皆さんこんにちは。過酷な猛暑が続いておりますが、如何お過ごしでしょうか?
時々、患者さんから「クリニックのロゴマークは、何を意味してるんですか?」と聞かれることがありますので、今日はそのお話をさせて頂きましょう(^^♪
このマーク↑ですが、ロゴマークに描かれている葉っぱは、シソの葉です。
紫蘇の葉は、漢方医学では蘇葉(そよう)と呼ばれ、理気作用、すなわち体の生命エネルギーの循環を改善させてくれる効用があると言われています。
ですので、不安感やうつ気分を改善させてくれる漢方薬(理気剤)によく配合されており、香蘇散(こうそさん)や半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)がその代表選手と言えるでしょう。
実際、現代薬理学的にも、シソに含まれるロスマリン酸は、マウスの強制泳ぎ試験(うつ病の指標とするストレス実験)において、マウスの無動時間を大幅に減らす、すなわち抗うつ効果を有していることが明らかになっています。どうもこのロスマリン酸には、神経興奮を抑える伝達物質GABA(ギャバ)への応答反応を上昇させ、ストレスホルモンであるコルチゾルを低下させる力があるようです。
それ以外にも、幸せホルモンと呼ばれるセロトニン伝達系への影響、抗炎症作用、神経保護作用を有している可能性が報告されており、これらが総合的に働き、うつや不安への改善効果を発揮すると考えられます。
さて、この紫蘇の名前の由来には、面白い話が伝わっています。
―今は昔、中国の三国時代、洛陽の都で若者たちが、カニの大食い大会を開催しておりました。
そのうち、食べ過ぎた若者の一人が七転八倒し始め、大いに苦しんだとのこと。
その時、偶然通りかかった名医・華佗(かだ)が、「これを煎じて飲ませなさい」と、紫色をした薬草を取り出しました。
この薬草を煎じて、紫色の薬湯を飲ませたところ、若者はたちまち元気を取り戻し、周りの人たちも大いに驚いた(゚O゚)とか…。そして、この話はたちまち巷間へと伝わり、紫色の蘇生させた薬草は、「紫蘇」と呼ばれるようになったとのことです(^^) 。
おっと、話がそれました…。今日のテーマはロゴマークに込められた意味でしたね(;^_^A。
どうも令和に入ってから、様々な事件や事故が相次いだり、コロナ禍やウクライナ危機になったりと、私たちの心身は日々のストレスにより疲れ切っています。このような中、これまで身につけてきた漢方医学や心身医学のスキルを通して、「気を巡らせ」、ストレス疾患に悩む患者さんの健康を「蘇らせたい」、その思いで紫蘇をロゴマークに用いました。
( ;∀;) イイハナシダナー
ちなみにその下にあるCは、clinicのCでもあり、私の苗字ChijiwaのCでもあります(o´艸`) 。
こんな思いで創られたロゴマーク、クリニック共々、御贔屓頂ければ嬉しいです。